データサイエンティストに求められるスキル
データサイエンティストは幅広いスキルが求められる職業です。そのため、実務経験が非常に重要です。まずは、データサイエンティストに求められる具体的なスキルを紹介します。プログラミングスキル
データサイエンティストにはプログラミングスキルが求められます。具体的には、データ分析や機械学習などに関わるPython、R、Juliaなどのプログラミング言語に対するスキル・知識が必要です。Pythonは、機械学習に強く機械学習ライブラリを豊富に持っているプログラミング言語です。代表的なライブラリには、Numpy、TensorFlow、pandas、scikit-learnなどがあります。データサイエンティストとしてすべてのライブラリを網羅する必要はありませんが、代表的なライブラリは抑えておくと良いでしょう。機械学習や人工知能(AI)に関する知識
データサイエンティストにとって、機械学習やAIの活用方法を理解することも重要なポイントの1つです。機械学習やAIを上手く活用することで、質の向上や時間の短縮を実現することができます。 また、機械学習やAIの進歩によってデータサイエンティストの仕事が失われることが懸念される場合もありますが、機械学習やAIとデータサイエンティストでは領域が異なるためそのような心配はいらないでしょう。データベースに関する知識
データサイエンティストにはデータを格納するデータベースに関する知識も求められます。具体的には、MySQLやPostgreSQLなどのRDBMSの知識やMongoDBやRedisなどのNoSQLの知識があると良いでしょう。 また、データサイエンティストはビッグデータを扱う機会も多いため HadoopやSparkなどの分散処理システムの知識があるとより市場価値が高くなるでしょう。統計学・データマイニング
データ分析手法の選択肢として最も多く用いられるのが統計学です。そのため、データサイエンティストには統計学や数学、確率などの深い理解が求められます。実務で活かすためには、統計学や数学の具体的な分析方法まで理解しておくと良いでしょう。ビッグデータに関する知識
データサイエンティストはビッグデータを扱うことが多い職業です。ビッグデータを扱うには、データの収集やクレンジングの負荷への対応、分析作業の効率化、セキュリティ対策など専門の知識が必要です。データの可視化 / 視覚化
データの可視化を行うことで、意思決定や施策の提案・実施の迅速化を可能にします。データサイエンティストの場合、解析後のアウトプットは資料として視覚化されることが多く、分かりやすい形にすることでよりデータの価値を伝えることができます。 また、データの可視化 / 視覚化に関してはBIツールも有効です。代表的なBIツールには、Tableau、Yellowfin、Google Data Portalなどがありますが、それぞれBIツールとしての特徴は異なるので、利用シーンに応じて適切な選択ができると良いでしょう。ビジネススキル
論理的思考法はIT人材全般に必要なビジネススキルです。データサイエンティストも例外ではなく、論理的な思考は必須とも言えます。また、データサイエンティストは経営層やクライアントに対してプレゼンを行い理解や納得を得る必要があります。そのため、プレゼンテーション力も必要です。データサイエンティスト協会の「データサイエンティスト スキルチェックリスト」
データサイエンティスト協会は、データサイエンティストに必要とされるスキルを「ビジネス力」「データサイエンス力」「データエンジニアリング力」の3分野に分けて定義しています。現在(2022年9月)は、ver.4が公開されており最新の情報でスキルをチェックすることができます。 データサイエンティスト スキルチェックリスト ↓ https://www.datascientist.or.jp/news/skillcheck-cpt3-4/データサイエンティストになるには
データサイエンティストは求められるスキルが多く実務経験が重要視される職業です。そのため、データベースエンジニア、Webエンジニア、マーケター、データアナリストなどある程度スキルが関連する職種からのスキルチェンジがおすすめです。 一方で、データサイエンスを学習できる環境は増えており、ITスクールや書籍などでデータサイエンスを学ぶことも可能です。スキルチェンジにはエージェント利用がおすすめ
データベースエンジニア、Webエンジニア、マーケター、データアナリストなどの関連する職種からデータサイエンティスト案件の獲得や転職を目指す場合は、エージェントを利用すると良いでしょう。フリーランス市場でも、データサイエンティストへのスキルチェンジを目指している方は多く、スキルチェンジを実現できる案件もあります。今後、データサイエンティストを目指している方や気になっている方は、市場感やキャリアプランについてエージェントに相談してみるのも良いでしょう。学習サービスも充実
最近では、データサイエンスを学べるITスクールやオンラインサービスも増えています。このようなサービスで学習することで、データサイエンティストに近づくことができるでしょう。ここでは、代表的なサービスを3つ紹介します。Udemy
Udemyは、Pythonやデータサイエンスだけではなくデザインやビジネススキルなど幅広いスキルを学習できるサービスです。データサイエンスに関わる部分も充実しており、Python・Rやデータ分析、データ可視化、統計学など一通りを学習することができます。
Coursera
コーセラは、スタンフォード大学コンピュータサイエンスの教授によって創立された教育技術の営利団体です。データ分析、機械学習、確率と統計などデータサイエンティストに必要な要素は一通り学ぶことができます。
Aidemy
AidemyはAIやデータ分析に特化したサービスです。PythonやKeras、Tensorflowなどの機械学習ライブラリも学ぶことができるのでデータサイエンティストを目指している方にもおすすめのサービスです。
資格の取得でデータサイエンティストに?
フリーランスデータサイエンティストとして活躍する上で必須の資格はありません。資格がなくても案件を受注することは可能です。しかし、資格を取得することで自身のスキルをアピールすることはできます。実績がまだ少ない場合には、資格を取得してアピール材料にするのも良いでしょう。 データサイエンティストに関連する資格は多くあります。ここでは、一部を紹介しますが気になる方は データサイエンティストに必要な資格は?仕事内容も解説 をご覧ください。データベーススペシャリスト
データベーススペシャリストは、データベースの企画、要件定義〜運用、保守までの知識・経験が求められる試験です。具体的には、技術選定やデータモデリング技法の理解、データ分析、データモデルの作成、データベース管理システムの理解などが求められます。
G検定・E資格
G検定は、ディープラーニングの基礎知識を有し適切な活用方針を決定して事業応用する能力を持つ人材を育成することを目的とした資格です。E検定は、ディープラーニングの理論を理解し適切な手法を選択して実装する能力を持つ人材を育成することを目的としている資格です。合格率はG検定が65%程度、E検定は70%程度と比較的高めです。
データサイエンティスト検定
リテラシーレベル**データサイエンティスト検定 リテラシーレベルは、アシスタント・データサイエンティスト (見習いレベル:★)と数理・データサイエンス教育強化拠点コンソーシアムが公開している数理・データサイエンス・AI (リテラシーレベル)におけるモデルカリキュラムを総合した資格です。アシスタント・データサイエンティストにおいては、初学者やこれからデータサイエンティストを目指す方、興味を持っている方を対象としています。データサイエンスやデータエンジニアリング、ビジネス力が問われますが、模擬問題や参考書があるのでそれらで学習を進めましょう。
データサイエンティストの仕事内容
データサイエンスとは、統計、機械学習・人工知能 ( AI ) 、データ分析など複数の分野を組み合わせることでデータから価値を生み出すことです。現代では、SNSやECサイトなど企業は多くの顧客データを所有しています。データベースにあるそれらのデータを解析して活用するのが主な仕事です。 データサイエンスは一般的に下記のような流れで進めていきます。- ビジネス課題の発見
- ビジネス課題を踏まえた仮説策定
- データ収集・加工
- データ解析・検証
- モデルの構築
- 運用