副業とは?
副業には法律上明確な定義はありませんが、「本業以外の就労全般」を指します。企業に勤めるビジネスパーソンの本業は会社員ですが、その人が週末にコンビニエンスストアでアルバイトをしている場合、そのアルバイトは副業にあたります。なぜ「副業プログラミング」が注目されているか?
2018年に働き方改革関連法案が整備され副業を解禁する企業が増えたことや、新型コロナウイルス感染拡大を発端とする新しい生活様式の普及、残業の減少などにより副業を始める人が増えました。そのような中でも「プログラミング」はIT需要の高まりや学習ハードルが下がってきたことにより、注目されるようになりました。プログラミング未経験者に「副業プログラミング」をおすすめしない理由
プログラミング未経験者が「稼ぎたい」という目的で副業プログラミングを始めるのはおすすめしません。以下ではその理由を3つ紹介します。案件獲得が難しい
プログラミング未経験者がプログラミングで稼ごうと思った場合、難易度の高い案件を獲得することは現実的に考えて不可能に近いです。難易度の低い案件は既にライバルが多く存在しています。仮に案件を獲得出来た場合でも、その後はスキルが上がらない→難易度の低い案件に応募→なかなか獲得できない→なんとか案件を受注→スキルが上がらないというサイクルに陥りがちです。他の仕事に比べてコストパフォーマンスが悪い
厚生労働省の調べによると副業をする理由として多いのは「収入を増やしたい」というものです。例えば「月に5万円程度稼ぎたい」という目的がある場合、プログラミングよりも他の仕事の方が遥かに目的を達成するスピードが速かいです。本業は会社員で週休2日、副業をコンビニのアルバイト(時給1,000円)という場合を考えると、学習にかかる金銭的コストや時間的コストはかかりません。休日に1日6.5h程度働くことで、副業で5万円稼ぐという目的はすぐに達成されます。
逆に副業プログラミングで稼ぐ場合、まずは「プログラミング勉強」から始めなくてはなりません。独学であったとしても教材費がかかったり、スクールに通う場合は50万円以上かかることもあります。ある程度スキルが身についたとしても、今度は営業をして自分で仕事を獲得しなければなりません。獲得できたとしても実務経験が浅いうちは1案件5,000円程度の案件を月に2件程度こなすという場合が多く、勉強や営業で苦労しても月1万円程度しか稼げないという状況も稀ではありません。獲得できる案件がチーム開発ではなく個人開発案件のため、大きなお金が動かない
プログラミング実務未経験者が獲得できる案件のほとんどは個人開発案件です。発注元は「システム」を発注し、今後そのシステムを使用することで企業活動を行い、利益を得ます。開発するシステムの規模と動くお金の規模は相関関係にあります。個人開発できる程度のシステムの規模の場合、動くお金も少なくなりがちで、発注元がそのシステムに大きく投資することは考えにくいです。おまけに個人開発案件を獲得するライバルも多いということもあり、自分のもとに入る報酬がチーム開発案件を獲得したときに比べ、少ない場合が多いです。プログラミング実務未経験者はまず会社員プログラマーとして実務経験を積もう
これまで解説してきたとおり、プログラミング実務未経験者が稼ぐ手段として副業プログラミングを選択することはおすすめしません。今プログラミング実務未経験者で、副業プログラミングで稼ぐことを考える場合、まずは会社員プログラマーとして実務経験を積んでから副業することをおすすめします。 ただし稼ぐのが目的ではなく、「稼ぎは二の次、プログラミングで実務を経験してみたい」という目的であれば、案件獲得までが難しいとは思いますが、チャレンジしてみてください。現役プログラマーに「副業プログラミング」をおすすめする理由
実務未経験者の方には副業プログラミングをおすすめしていませんが、現役プログラマーにはおすすめです。既に持っているスキルを副業先でも活かせるため、本業と同程度の時間単価で稼げる可能性が高いためです。また、副業先で新たなスキルを獲得することもでき、本業に還元することもできます。このように現役プログラマーの場合は本業と副業で相乗効果を見込めるため、副業プログラミングをすることをおすすめします。プログラミング実務未経験者が副業プログラミングで稼ぐためのおすすめ手順
プログラミング実務未経験者が副業プログラミングで稼ぐためには長い時間と労力がかかり、その道は決して平坦ではありません。ただし以下の手順を踏むことで、将来稼ぎやすい状況を作り出しやすくなるでしょう。自分で成果物とポートフォリオを作成する
成果物とポートフォリオの作成は、まず正社員プログラマーとして就職することを目的として行います。これらを作成しない場合、プログラマー就職が困難になります。厳しいですが、プログラマーを採用する企業は新卒採用時を除き、実務経験者を求めることがほとんどです。就職のライバルである実務経験者よりもアピールするためには、質の高い成果物とポートフォリオを作成することが必須と言っても過言ではありません。以下の記事を参考にしつつ、腰を据えて取り組んでみてください。正社員プログラマーとして就職し、実務経験を3年程度積む
正社員プログラマーに無事なることができたら、既存コードの改修、新規開発、要件定義や設計、テストなどの各工程を一人でこなせるようになるように実務経験を積んでいきましょう。3年というのはあくまで目安です。一例として、FAworksの運営企業であるEVERRISEの社員は、速い人で半年、遅くても3年程度でこれら一通りの経験をします。独力で開発工程全てをこなせるようになることで、副業でも稼ぎやすくなります。副業エージェント経由もしくは自分で直接企業から副業案件を獲得する
ここまで来たらあとは副業で稼ぐことは難しくありません。副業エージェントに登録して実績をアピールして副業案件を獲得しましょう。これまでの実務経験の中で出会った人から直接案件を獲得することもできるかもしれません。本業をフリーランスとして週3で行い、副業をこちらもフリーランスとして週2で行うといったことがしやすくなります。 ※実務未経験の方で稼ぎが目的ではなく純粋にプログラミングの仕事がしたいという場合、「正社員プログラマーとして就職し、実務経験を3年程度積む」というステップは省いても問題ないです。ただし、副業サイトを使用して副業案件を獲得するのは一筋縄ではいかないでしょう。副業する際の注意点
副業を行う際は以下の3点に注意しましょう。本業に支障が出ないようにする
副業をすることでその分休息に充てられる時間が減ったり、納期に追われることがあります。これらのことで、心身の健康状態を悪化させてしまうことにもつながりかねません。無理な依頼が来たら断る、スケジュールを詰めすぎないなど、自己管理を徹底することが副業を行う上で重要になってきます。機密情報漏洩のリスク
ほとんどの企業が就業規則に「競業避止義務」という条文を設けています。競業避止義務とは在職中に得た独自技術や営業データなどの知的財産を流用し、転職先や副業先で活かすことで、本業で勤めている企業の不利益につながることを防がなければいけない義務のことをいいます。副業先が競合でないとしても、機密情報をもらすことは倫理上許されることではありません。損害賠償が発生するケースも出てくるので、「本業で使うデータは外へ持ち出さない」「副業先で口外しない」といった当たり前のことを徹底しましょう。所得が20万円を超えた場合は確定申告が必要
副業での年間所得が20万円を超える場合、翌年の3月15日までに確定申告を行う必要があります。仮に行わなかった場合、無申告加算税(確定申告の期限後に申告したときや無申告であったときに、納税額に応じて課される税金)や延滞税(納付期限までに納めない場合に追加で支払う税金)を支払わなければならなくなります。副業で稼いだ売上、かかった経費等、お金に関する管理を徹底する必要があります。まとめ:会社員プログラマーとして実務経験を積んでから副業プログラミングに取り組みましょう
将来的に大きく稼ぐために、プログラミングの実務経験がない方はまずは会社員プログラマーを目指すことをおすすめします。 FAworksでは今後のキャリア相談も随時受け付けています。実務未経験者の方、現役プログラマーの方問わず承っていますので、お気軽にご相談ください。
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