ITエンジニアの中でも「システムエンジニア」「ネットワークエンジニア」など様々な種類があり、資格も幅広く存在しています。
そもそもエンジニアに資格は必要?
エンジニアとしてキャリアを積むのに、資格の取得はマストではありません。一方で、ITエンジニアとしての能力を示す資格を持っておくと、転職の際に有利に働いたり、資格取得のために勉強をすることがスキルアップに働いたりします。
この記事では、ITエンジニア向けの資格の中でも、特にスキルアップやキャリアアップに活用しやすい資格試験をまとめました。自身のスキルを客観的に証明するためにも、必要に応じて資格取得を考えてみてはいかがでしょうか。
国家資格
情報処理技術者試験(IPA:独立行政法人情報処理推進機構)
※表はIPAのWebサイトより引用
1969年から始まった信頼度の高い国家試験です。非エンジニア含め社会人全般を対象とした「ITパスポート試験」は有名ですよね。
情報処理技術者試験は、現在多くのIT企業で指標のように扱われており、資格手当や一時金などの報奨金制度を設けている企業もあります。企業内で取得が奨励されている場合や、転職を考えるエンジニアにとっては、取っておいて損はない資格でしょう。
特定の企業や製品に依存しない出題内容のため、変化が目まぐるしいIT業界でも役に立つ、技術の本質的な部分に関する知識を得ることができるでしょう。
初心者から上級者まで、レベルやスキルに応じての受験が可能です。比較的受験費用も安いので、受けやすいでしょう。
各試験は1年に1回か2回の頻度で行われています。(春季・秋季)
初心者向け
応用・技術者全般向け
高度な専門技術・スペシャリスト
- ITストラテジスト試験(ST)
- システムアーキテクト試験(SA)
- プロジェクトマネージャ試験(PM)
- ネットワークスペシャリスト試験(NW)
- データベーススペシャリスト試験(DB)
- エンベデッドシステムスペシャリスト試験(ES)
- 情報セキュリティスペシャリスト試験(SC)
- ITサービスマネージャ試験(SM)
- システム監査技術者試験(AU)
エンジニアとしてキャリアの浅い方は、まずシステム開発の基本的な知識レベルを問う「基本情報技術者試験」に挑戦してみると良いでしょう。
実務で既にスキルを磨き腕試しをしたい人は、「応用情報技術者試験」もしくはご自身が得意な専門分野の試験に挑戦しましょう。応用情報技術者試験は、技術・管理に限らず経営戦略にも役立つ知識と応用力が求められます。
応用情報技術者試験や、その他の専門試験は難しく合格率も低いですが、取得すれば就職・転職で有利な可能性が高いです。
▶その他情報処理技術者試験の概要・詳細はこちらから https://www.jitec.ipa.go.jp/index.html
ITベンダー認定資格
オラクル認定資格(データベースエンジニア向け)![]](https://storage.googleapis.com/faworks-assets/article/it-engineer-career-path_2.jpg)
「オラクルマスター」という言葉に馴染みがあるエンジニアの方も多いのではないでしょうか。オラクル認定資格は、日本オラクル社が実施しているデータベース認定試験。英語ではデータベース以外の試験も多く実施されています。
下記特に人気が高い試験の一例です。
各試験は、難易度が低い順に「ブロンズ」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」の4段階に分かれており、シルバー以上の資格を習得すれば、日本国内に限らず海外でも有効な資格になります。 ただし、いきなりゴールドやプラチナの試験を受けることはできず、ブロンズから段階を踏んで合格していく必要があります。
▶その他オラクル認定資格についての詳細はこちらから http://www.oracle.com/jp/education/certification/index-172250-ja.html
オデッセイ・VBAエキスパート(データベースエンジニア向け)
Microsoft Office商品「Excel」のマクロ・VBAスキルを証明するための資格です。 業務上ExcelマクロやVBAを使う人は、取得を考えても良いかもしれません。
Excelの他にAccessにも対応しています。難易度はそれぞれベーシックとスタンダードの2種類です。
▶その他VBAエキスパートについての詳細はこちらから http://vbae.odyssey-com.co.jp/about/
シスコ技術者認定(ネットワークエンジニア向け)
シスコシステムズ製品に関する認定資格です。ネットワークエンジニアの方で、シスコ製品の扱いがある企業等に勤めている方におすすめです。
難易度は低い順に「エントリー」「アソシエイト」「プロフェッショナル」「エキスパート」「アーキテクト」の5段階があります。
アソシエイトレベルのCCNAが定番ですが、最近はCCNAだけでは就職・転職が厳しいという声もあります。3年以上の実務経験があり、差を付けたい方はプロフェッショナル(CCNP)の取得を考えてみると良いかもしれません。
▶シスコ技術者認定についての詳細はこちらから http://www.cisco.com/web/JP/learning/certifications/index.html
Linux技術者認定・LPIC(サーバーエンジニア向け)
ITベンダーに中立的な、オープンソースのソフトウェアLinux。 LPIC(エルピック)と呼ばれる試験は、大きく3つのレベルに分かれています。
▶その他Linux技術者認定についての詳細はこちらから http://www.lpi.or.jp/about_lpi/linux.shtml
技術関連以外で役に立つ資格
TOEIC
定番のTOEICですが、エンジニアに限らず日本の企業ではキャリアアップに有効な資格と言えるでしょう。
スピーキング・ライティングの「TOEIC S&W」もありますが、まずは定番のTOEICテスト(リーディング・ライティング)で800点を徐々に目指してみましょう。
▶TOEIC詳細はこちらから http://www.toeic.or.jp/
まとめ
ITエンジニアと一言で言っても「システムエンジニア」「ネットワークエンジニア」など様々な種類が存在し、職種によって習得すべきスキルやプログラミング言語も変わってきますよね。
会社によって、「プログラマ」「◯◯エンジニア」などの名前が指す業務範囲が異なることもあれば、一人の人が横断的に兼務する場合もあります。自身のモチベーションアップのためにも、資格取得を有効活用できるかもしれません。ひとつの業種に限らず、様々な知識を身に付けておくと、なおさらキャリアアップに有効だと思います。
試験の中には高額のため個人では中々手を出しづらいものもあるので、所属する企業で奨励されている資格や、手当や補助のある資格があれば一度挑戦してみると良いかもしれません。