アジャイル開発フリーランス案件の特徴と高単価案件を受注するコツ

ソフトウェア開発において、従来のウォーターフォールモデルに変わる新しい開発手法として誕生したのがアジャイルです。昨今では、Webやアプリケーション開発においても、アジャイルを導入する企業が増えてきました。そこで当記事では、フリーランス向けのアジャイル開発案件の特徴や、高単価案件を受注するコツなどをご紹介します。

目次

  1. 今さら聞けないアジャイル開発の基本
  2. アジャイル開発フリーランス案件の特徴
  3. アジャイル開発で高単価案件を受注するコツ
  4. 希望の条件で求人案件を探すには
  5. まとめ

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今さら聞けないアジャイル開発の基本

従来のソフトウェア開発では、ウォーターフォールと呼ばれる手法で開発をすることが一般的でした。しかし、この手法にはいくつかの問題点があったため、新しい手法が開発されることになったのです。

その新しい手法が、アジャイル開発です。この新しい手法は、先鋭的な企業が徐々に取り入れるようになりました。そして現在、アジャイル開発の現場が増えてきているのです。

アジャイル開発とは

そもそもアジャイル開発とは、ウォーターフォール型のデメリットを解消するために考案された、ソフトウェア開発の手法のことをいいます。誕生したのは2001年と、その歴史は意外に古く、17人のソフトウェア工学の専門家によって考案されました。

このとき考案されたのは「アジャイルソフトウェア開発宣言」と呼ばれるもので、短い文章と12の原則によって構成されています。しかし、宣言の具体的な中身に、実際の方法論に関する記述はありませんでした。そのため現在では、この文章作成に携わった専門家たちがそれぞれ提唱した手法(XP、スクラム、カンバンなど)が、アジャイル開発の枠組みとして使用されています。

アジャイル開発の流れ

この手法には、決まった開発サイクルを1~4週間反復し、その工程を繰り返して開発していくという特徴があります。このとき反復される開発サイクルは「イテレーション(またはスプリント)」と呼ばれ、企画・設計・実装・テストを繰り返して一つの機能を作り上げていきます。

そしてイテレーションが終わると一度リリースをして、クライアントにチェックしてもらうのです。この一連の流れを繰り返し、ソフトウェア全体を作り上げていくのが、アジャイル開発の基本的な流れです。この流れはアジャイル開発の手法が違っても変わりませんが、細かい手法に違いがあります。

例えば、アジャイル開発の一つであるXP(エクストリームプログラミング)には、ペア・プログラミングと呼ばれる手法があります。これは、その名のとおり、2人1組でプログラミングをするもので、ミスの軽減や作業効率アップといったメリットがあります。現在この手法は有名となり、XP以外の開発手法でも使用されることがあります。

また、別の開発手法スクラムでは、反復期間に「スクラムイベント」と呼ばれるイベントが毎回実施されます。スクラムイベントは、スプリントバックログ・デイリースクラム・スプリントレビュー・スプリントレトロスペクティブの4プロセスで構成されており、それぞれ機能実装の決定・ミーティング・フィードバック・反省会を意味しています。

アジャイル開発のメリット・デメリット

アジャイル開発は、短期間で機能をリリースするという大きな特徴がありますが、この特徴はそのまま大きなメリットにもなっています。例えばバグや認識齟齬があったときには、短いサイクルで回っているため手戻りが少ないというメリットがあります。

また、要件定義がしっかりと決まらないようなプロジェクトでも、機能開発を行いながら要件を決めても即座に対応できます。臨機応変な動きができるため、クライアントが未来の状況を予測できなくても、都度リリースし構築していくことで、要望に対して柔軟な対応ができるのです。

このように、アジャイル開発にはたくさんのメリットがありますが、逆に短期間のリリースがデメリットになることもあります。例えば、アジャイル開発では全体の明確な設計がないままでもスタートできるため、最終的な品質が低くなる可能性があります。最悪の場合、プロジェクトが完成できないというリスクもあるので、ある程度アジャイル開発の経験者や知見がある人材がプロジェクト内には必要です。

アジャイル開発とウォーターフォールの違い

ウォーターフォールは、プロジェクト策定の段階で仕様や配信日を決めるなど、しっかりとした計画を立ててからプロジェクトが走ります。企画・設計・実装・テストといった工程も、一つひとつ順を追って行われるので、反復して何回も繰り返されるアジャイル開発とは大きく違います。

事前の計画がしっかりとしていて目標も定まっていることから、大規模な開発に向いていますが、その反面、柔軟な対応が難しいというデメリットもあります。万が一、大きなバグが途中で発見された場合は、大きな手戻りが発生することもあるのです。このような状況になると、配信日が決定しているため毎日残業して開発を進めなければいけないなど、大きな問題となってしまいます。

アジャイル開発フリーランス案件の特徴

フリーランス案件においては、アジャイル開発を行っている現場が募集をかけることが多くなっています。特に、Web系やアプリ開発などが多い傾向にあるようですが、大手SIerの現場でもよく見かけます。では具体的に、どのような特徴があるのかを見ていきましょう。

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求人数の傾向

2019年現在、アジャイル開発の求人は増加傾向にあり、求人サイトの検索ヒット数も数字を伸ばしています。しかし、アジャイル開発に詳しいエンジニアの数は、依然として少ないのが現状です。そのため、まだまだウォーターフォールよりも数が少ないといえるでしょう。

これから経験者が増えてくると、アジャイル開発の募集が増える可能性はあります。ただ一つ問題点としては、アジャイルが正しく使用されていないとプロジェクトが失敗する可能性があります。そうしたプロジェクトが増えてくると、アジャイル自体に問題があるとみなされて、廃れてしまう恐れがあるようです。

そのため、長期的な目で見ると、今後の動向がどのようになるのかは判断が難しいといえます。

必須スキル

アジャイル開発は、企画からテストまでを一つのチーム全体で行います。そのため、人材が不足している案件では、一人に求められるスキルが高くなる可能性があります。例えばアジャイルの案件では、フロントエンドやサーバーサイドなど、さまざまなエンジニアの募集があります。このうち、フロントエンドエンジニアの募集案件では、フロントエンドのプログラミング言語のスキルをはじめ、ツールを使用したテストやデプロイメント自動化の経験、パブリッククラウドを用いたシステム設計・構築・運用など、幅広い経験が求められています。もっともこれは、ほかのエンジニアに関しても同様のことがいえるでしょう。

また、アジャイルの現場での開発経験に関しては、歓迎スキルとして書かれるか、そもそも不要なケースがよくあります。もし現場での開発経験を求められていない場合は、これまでの経験の中で、どのような立ち位置でプロジェクトに参加していたのかを見られます。

単価や年収の相場

アジャイル開発のフリーランス案件は、案件によって単価が大きく変動します。というのも、アジャイル開発の経験は必ずしも単価を上げる要因にはならず、基本的には募集しているエンジニアの種類や採用ポジションによって決定するからです。

例えば、テスト設計や実行では40万円~60万円、AndroidやiOS開発では60万円~80万円、大手企業のフロントエンドでは90万円以上の単価を提示しています。このように、全体で見ると単価がばらばらだということがわかるかと思います。しかし、一つひとつの金額は高めです。これは、アジャイル開発を導入する企業の中には先鋭的な企業が多く、必然的に単価が伸びていることが予想されます。

初心者向け案件の特徴

フリーランス案件は、正社員の案件と比べると、求められるレベルが高い傾向にあります。そのため、コーディングができなくてはいけないのはもちろんのこと、現場での開発経験も問われてきます。少なくとも1年以上の現場経験がないと、取得できる案件がかなり限られてしまうと思ってよいでしょう。

もし初心者がフリーランスとして案件取得をできるとしたら、クライアントが安価で動かせる人材を求めているときです。フリーランスは所属会社がないためマージンが乗らず、安価で取得できることから、欲しがるクライアントはいます。ただし、そのような企業も、全体的な数として見れば依然少ないのが現状です。

アジャイル開発で高単価案件を受注するコツ

正社員からフリーランスになる方は、より高単価の案件に携わって年収を上げたいという方が多いでしょう。しかし、必ずしも高単価の案件に携われるわけではありません。

もし高単価の案件を取得したいのであれば、受注するコツを知っておくことが大切です。ここからは、フリーランスになった際に高単価案件を取得する方法をご紹介していきます。

実績を増やす

クライアントは、エンジニアの実績をもとに能力を判断します。ポートフォリオやスキルシートを見て判断することもありますが、高単価のレベルになると、企業での実務経験や大規模開発における実績を見られることがあるのです。

特にアジャイル開発の現場は、チーム全体で一丸となって開発に取り組みます。高単価案件になるとフルスタック的な立ち位置を求められることもありますので、豊富な経験を有しているエンジニアほど有利となります。

もしこれからフリーランスを目指すのであれば、上流工程やリーダーなど、さまざまな経験を積んでからフリーランスに転向すると安心できるでしょう。

資格を取得する

アジャイルには、検定や研修があります。これらを受けて合格すると資格を発行してもらえるので、クライアントにアジャイルの知識があることをアピールできます。実際の開発経験と共にこうした資格も持っておくと、アジャイルの現場でリーダー的立ち位置として採用される可能性もあるでしょう。

アジャイル関連で有名な資格は、「Scrum Alliance公認研修」です。この研修で試験に合格すると、「認定プロダクトオーナー研修」や「認定スクラムマスター研修」などの資格を取得できます。これらの資格は、スクラムやプロダクトオーナーとしての知識があることの証明となります。

そのほかには、スクラム関連の資格が取得できる「Scrum Inc.認定セミナー」というものがあります。このセミナーでは、「スクラムマスター」「プロダクトオーナー」「スクラムアットスケール」「スクラムアットハードウェア」の4つの資格を発行しています。スクラムマスターに関しては、Scrum Allianceが発行するものと同じ名称ですが、どちらの資格を取得してもそれほど大きな差はないようです。

またアジャイルには、「アジャイルソフトウェア開発技術者検定試験」という検定があります。現在この検定では、レベル1とレベル2にわけて試験をしており、合格するとアジャイルに関する一定以上の知識があることが認められます。

希望の報酬単価を伝える

エージェントを利用する際に希望の目標金額を伝えておくことで、希望金額に近い案件を紹介してもらえます。もちろん単価が上がるということは、求められる技術力も上がりますので、案件オファーが減る可能性もあります。

しかし、金額を重視していることはエージェントに伝わりますので、現在の技術力で取得できる高単価案件を紹介してくれるでしょう。

また、目標金額を伝えることには、ほかにもメリットがあります。正社員からフリーランスに転身すると、どのくらいの単価が最適なのかを判断するのが難しくなります。そのため、第三者に希望の単価を伝えることで、最適な単価がどれくらいなのかを判断できるようになります。

エージェントを利用する

高単価案件では、クライアント側も優秀な人材を求めていますので、自分がどのくらい優秀であるかをアピールすることも重要となってきます。しかし、その手の交渉が苦手ですと、ある程度の経歴があったとしてもそれが相手にうまく伝わらない場合もあります。

そんなときは、エージェントを活用することをおすすめします。エージェントは、クライアントにエンジニアとしての能力を伝えて採用を促すのが仕事です。いわばその道のプロですので、クライアントに自分の魅力を上手に伝えてもらうことができます。

また、自分自身がどの案件に適しているのか判断が難しい場合も、客観的に見て自分に合った案件を紹介してくれます。最近では、手数料が無料のサービスもあるので、利用しても損はないでしょう。

希望の条件で求人案件を探すには

フリーランス案件も豊富にあるため、自分一人では希望に沿った条件を探すのが意外と難しいです。また、募集要項だけでは、自分が望んでいる現場なのかどうか判断しづらいという問題もあります。

そんなときに利用できるのが「FAworks」です。FAworks では、業界のニーズを把握したコンサルタントがフリーエンジニアをサポートしています。履歴書・職務経歴書の書き方のアドバイスから案件参画までサポートしてもらえますので、初めての方でも安心です。

まとめ

アジャイル開発をしている企業は、基本的に単価が高い傾向にあります。そのため、これからフリーランスを目指す方も、現場に入ることで単価や年収を伸ばせる可能性があるのです。

また、アジャイル開発の経験がある方は、スキルを磨いてプロジェクトリーダーを目指すことで、より単価を上げることができます。