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GCPとは?Google Cloud Platformの基本とフリーランス案件の特徴

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目次

GCPとは?GCPの基礎知識

2008年の誕生から名称変更を経て現在に至るGCP。GCPの基礎的なサービス内容について解説していきます。

GCPとは

GCPは、Googleが提供するクラウドサービスです。提供しているサービスは70以上にものぼり、Googleの技術やビッグデータを信頼性のあるデータセンター上で運用できるシステムとなっています。

サービスの大まかな分類としては以下の通りです。

  • コンピューティングサービス:IaaS(Infrastructure as a Service)・PaaS(Platform as a Service)でのサーバー立ち上げ、サーバーレス環境でのプログラム実行環境を実現します
  • ストレージ・データベースサービス:データ管理、ファイル転送、SQL、Googleの検索サービスに使用しているBigtableなどをクラウド上で利用可能です
  • ビッグデータサービス:膨大なビッグデータの高速処理、分散処理、データ分析、ワークフロー管理などデータに関わるツール群です
  • ネットワーキングサービス:ネットワーク管理、ロードバランサ―などの負荷軽減、ネットワークのセキュリティに関わるサービスです
  • 機械学習サービス:機械学習を簡単に利用できるサービス。さまざまなサービスに応用できます
  • 権限管理・セキュリティサービス:GCPの権限管理、ネットワークセキュリティ、暗号化などをするツール群です
  • IoTサービス:GCP上のIoTデバイスの接続・管理・データ取り込みをします

デベロッパーツール:GCPが提供する各種サービスの情報を取得・操作するためのコマンド、ソース管理、Dockerイメージの登録などができます

上記のようにさまざまなツールが利用できるため、仮想サーバーでのインフラ構築、データベースの管理、ビッグデータ解析など、いろいろなサービスの作成に役立てることが可能です。

GCPでできること

上述の通りGCPでできることは多岐にわたりますが、一口で言えば、AWSやAzureのようなクラウドサービスをGoogleのプラットフォームで利用できるということです。

たとえば、Googleが提供するIaaSを使用すれば、仮想環境で大規模なインフラを構築できます。トラフィックの負荷がかかるサービスでも、ロードバランサーなど負荷分散のためのツールがいくつもあるので、安定稼働のためのアーキテクチャ設計に役立ちます。

さらにIoTや機械学習、ビッグデータに関わるツールを提供しているのも強みです。IoTサービスやオンラインゲームを提供する企業でも、システム基盤として運用が可能です。また、小規模なサービスでも活躍が見込めるのもこのGCPの特徴です。人数や予算が少ないとどうしても開発規模が限られてしまいますが、GAE(Google App Engine)を活用すればGoogleの技術力が開発をサポートしてくれます。

GCPの特徴とメリット

GCPを利用するメリットはさまざまあります。現在日本語の対応が遅れているため、英語が苦手な方は利用に戸惑うかもしれません。しかし、それ以上の恩恵を得られるサービスなので、ぜひ活用したいところです。ここではいくつかの特徴とメリットをご紹介します。

GCPのメリットその1:コストを抑えられる

GCPのインフラ構築の初期投資は無料です。従量課金制となっているので、小規模のサービスはよりコストを抑えられるシステムとなっています。

また、GCE(Google Compute Engine)には継続利用割引があり、1カ月でインスタンスの実行が決まった量を超えると自動的に割引されます。月に75%~100%を使用した場合、最大で基本料金の40%が割引となります。

これは時期によってピークが変動するようなサーバーを運営しているサービスでは、特に割引メリットが大きくなる仕様となっています。

さらにGCP自体スケールメリットや作業効率の向上が見込めるため、運用や開発にかかる全体的なコストを抑えることが可能です。

GCPのメリットその2:安定したネットワーク環境

Googleは世界のIT業界をけん引する企業ということもあり、提供するネットワーク環境はとても安定しています。数千キロメートルにも及ぶ光ファイバーケーブルと、独自のSDNに加えて、複数拠点でエッジキャッシングサービスを使用することにより負荷分散や高速化を実現しています。

そして、追加の設定をしなくても、アプリパフォーマンスを視覚的にチェックできるなど簡単に利用が可能です。また、プロジェクトやサービスに合わせたアーキテクチャ設計もできます。セキュリティや負荷分散処理など、GCPを利用することで、より堅牢なネットワークを構築できるのです。ネットワーク環境が安定しているためイレギュラーなアクシデントが発生することが少なく、企業は開発作業に集中できるでしょう。

GCPのメリットその3:高度なセキュリティ

Googleはセキュリティに関する高い信頼も築いていますが、それは第三者機関によっても実証されています。GCPは、米国政府とカナダ政府による暗号化ハードウェアの有効性を検証するFIPS 140-2を取得しており、セキュリティ面において高い安全性があることが証明されているのです。

ユーザーとGoogleデータセンターとの送受信は、全てFIPS140-2レベル1の規格に沿った技術で暗号化されています。また、Cloud HSMを利用すれば、FIPS140-2のレベル3認定取得済みHSMでの暗号操作が可能です。レベル3は物理的な不正改ざんの耐久性があり、不正アクセスも最高峰のレベルが求められます。このサービスを利用すれば、絶対に漏洩できない重要情報の送受信も安心です。

GCPのメリットその4:世界最先端のインフラと技術

GCPを利用する一番のメリットは、Googleが誇る最先端の技術が利用できることです。ビッグデータの高速処理、機械学習のシステム、IoTの統括などを低料金で利用できます。たとえば、画像判定をするサービスを作成する場合、ユーザーの送ってきた画像を正か誤で判定しなければいけません。この時GCPのCloud AutoMLを使えば、機械学習を使用して画像判別システムの構築が簡単にできます。

また、GCPには、1PBにも及ぶデータを素早く解析できるBigQueryを実装しています。これにより、ユーザーの膨大なデータの集計・解析も素早く行えるのです。

GCP フリーランス案件の特徴

GCP(Google Cloud Platform)のフリーランス案件は、toC、toB問わず、さまざまなサービスに携われるものがあります。GCPの運用経験があると、取得可能な案件の幅も広がることでしょう。

しかし、AWSやAzureと比べるとまだまだ広く浸透しておらず、案件数は少ないです。ただし、GCPに関する知識や経験があると、サービス利用者が増えた際には、企業側から重宝されることは間違いありません。

業務内容

募集される業務の内容は、インフラの設計・構築・運用や、GCPをもとにしたシステムの構築がメインとなります。このうち業務の大半は、インフラ構築です。

インフラの案件では、仮想サーバーやネットワークの設計・構築をして運用をします。この際、重要なデータやトラフィックの負荷がかかるサービスでは、セキュリティの知識やロードバランサ―などの負荷分散を扱った経験が必要となることがあります。

特に重要なデータを扱う案件では、CSIRT(Computer Security Incident Response Team:情報システムの運用におけるセキュリティ上の問題を専門的に対応するチーム)やSOC(Security Operation Center:企業に向けてサイバー攻撃の検出や分析を行い、的確なアドバイスを提供する組織)としてセキュリティ部門のエンジニアとして従事する可能性もあります。そのため、GCPの構築・運用経験のみならず、上記のような一見関係ないとも思える知識を得ておくと有利に働くでしょう。

また、仮想サーバー上で、プログラミング言語での開発を担当することもあります。この場合もGCPの知識に加えて、フロントやバックエンドのプログラミング言語の知識が必要です。

平均年収と単価相場

GCP案件の単価相場や年収は、他のエンジニアと比べると高額です。単価相場は約80万円~120万円となっており、年収も1000万円~1500万円です。

たとえばインフラ構築では、GCPのみならず、LINUXやWindowsサーバーでの設計・構築・運用経験が必要とされる場合があります。その際、セキュリティや負荷分散を考えた構築や、プログラム言語を使用した開発技術を伴うシステムを組むことも考えられます。そのため、高額の案件を目指すには、幅広い経験を積んでおくことが近道となります。

中級者でも携わりやすい案件としては、GAE(Google App Engine)上でのフロント開発やバックエンドの実装などが挙げられます。このような案件は、単価80万円を下回ることが多々ありますが、GCP利用の経験が乏しくても採用の可能性は十分にあります。業務ではGCPを扱うのでGCPを使用した構築経験が身につけられ、ふたたび新しい案件を取得する際には有利に働くでしょう。

必要なスキルと経験

フリーランス案件では、インフラ構築がほとんどを占めています。もしインフラエンジニアとしてプロジェクトに参画する場合は、GCPを使用した構築・運用経験が必須です。オンプレミス・クラウド(AWSなど)での構築経験があれば、仮にそれがプライベートでの使用だったとしても採用につながる可能性は高まります。アピールのために、インフラ設計図を用意しておくと話が早いです。

またアプリエンジニアでも、GCPの利用経験はあるとキャリアにプラスです。これはシステム構築の選択肢として、GCPで構築ができる人材の採用をする企業が増えていくためです。標準的なシステムの開発経験と合わせて、GCPの知識や経験を積んでおきましょう。ビッグデータの高速化やデータのバックアップ・リカバリ、ネットワークセキュリティを考えた構築経験があるとかなりの強みとなります。

勤務体系

業務内容のメインがインフラ設計・構築であるため、ほとんどが常駐勤務です。基本的には、通常のエンジニアと同様の週5日勤務となっています。

初心者向け案件の特徴

クラウド利用のインフラ構築はAWSやAzureが主流となっており、GCPの案件はそれほど多くありません。そのため、未経験で参画できる案件がほとんどない状況が続いています。フリーランスとして携わるには、オンプレミスのサーバー構築・運用の案件から参画して経験を積むのが現実的です。

また、機械学習のシステムやビッグデータ解析をする案件もあります。このような場合でも、機械学習のシステム構築やビッグデータの取り扱い経験は必須のため、未経験での採用には難があります。案件に携わるにはエンジニアの基礎的な知識や経験を積んでから、GCPの知識を蓄えておくのがおすすめです。

高単価案件の特徴

高単価案件の取得には、高度な知識が欠かせません。たとえば、GCPはビッグデータ解析の高速化が得意という特徴があり、高単価案件ではビッグデータを扱うことが多いです。高単価案件を狙うのであればデータ解析や加工の経験があると、選択肢の幅が増えます。

インフラエンジニアでは、情報セキュリティに関する知識も必要です。外部からの攻撃や不正アクセスに対するインシデントを制御するシステムを、GCP上で構築する必要があります。

また、GCPの基本設計ができる人材を求めている案件もあります。基本設計では開発から運用までの全体的な視点が必要なので、ゼロからどのようにシステム設計を組み立てるかを考えられなければいけません。このような案件では、基本設計の経験に加えて、GCP上でそれを再現できる知識や経験も必須となるでしょう。

GCPの将来性とフリーランス案件の動向

GCPは日本語への対応が遅れているものの、今後徐々に対応が進むと考えられます。また、Googleが開発したサービスという点も見逃せない大きなポイントです。世界のIT業界を動かす企業でもあるので、今後もGCPが広く普及する可能性が高いのです。GCPを使うメリットも沢山あるため、シェアは右肩上がりに増えていくでしょう。

小規模でもコストがかからないため、おためし程度の理由で使ってみたいという顧客もいます。理由はどうであれ顧客が増えることになるので、フリーランスの案件数も増えていくと予想されます。

まとめ

Google提供のGCPサービスは、IoTやビッグデータ、ドローンなどの最先端の技術に強みがあります。日本でも今後GCPを選択する企業が増えてくる可能性があります。

フリーランスエンジニアは携われる案件を増やす為にも、GCPの知識を身に着けておくとよいでしょう。

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