TypeScriptは近年注目されている言語の1つです。本記事では、TypeScriptの特徴やJavaScriptと異なる点などについて説明します。
TypeScriptとは？
TypeScriptはマイクロソフトが開発したオープンソースのプログラミング言語です。Googleの社内標準言語として採用されています。JavaScriptを進化させた言語であるため、コンパイルするとJavaScriptのコードに変換されます。また、JavaScriptよりも大規模開発に向いている言語です。TypeScriptは、日本でも採用している企業が増えているため将来性も高い言語です。TypeScriptとJavaScriptの異なる点
TypeScriptの文法は、JavaScriptと同じ部分も多いですが静的型付け言語である点や静的型付け言語であることで大規模開発に向いている点がJavaScriptと異なります。詳しくは「TypeScriptの特徴」で説明します。TypeScriptの特徴
TypeScriptの特徴は、下記3点です。- JavaScriptとの互換性が高い
- 型の指定ができる
- 大規模開発に向いている
それぞれについて、解説します。
JavaScriptとの互換性が高い
TypeScriptはJavaScriptを進化させた言語です。JavaScriptの開発環境や実行環境であればTypeScriptを使用することができます。また、JavaScriptで使用するVue.jsやAngularなどのフレームワークやReactなどのライブラリを使用することもできます。型の指定ができる
TypeScriptは静的型付け言語です。静的型付け言語であるため、動的型付け言語よりは記述量が増えますがTypeScriptではクラスを作成できるため簡潔なコードを書くことができます。また、静的型付け言語の特徴であるエラーを防止や早い動作も可能です。大規模開発に向いている
TypeScriptは、静的型付け言語であることやクラスが作成できるため大規模開発に向いています。TypeScriptには、大規模開発におけるJavaScriptの欠点を解消するという目的もあるためこれらの機能が搭載されています。TypeScriptのメリット
TypeScriptのメリットは、特徴で説明した3点以外にもあります。バックエンドでも使用できる
まずは、バックエンドでも使用できる点です。JavaScriptでもNode.jsを採用することでバックエンドの開発が可能ですが、TypeScriptでもNode.jsを採用することができます。また、TypeScriptにはNest.jsというフレームワークも存在しており、Nest.jsはAngularのような書き方でバックエンドの開発をすることができます。 フロントエンドで用いられることが多いTypeScriptですが、バックエンドで使用できるのメリットの1つです。TypeScriptを使用できるエンジニアが少ない
これは企業にとってはデメリットであるかもしれませんが、エンジニアにとってはメリットでもあります。TypeScriptを使用できるエンジニアはJavaScriptと比較してもまだまだ少ないのが現状です。そのため、TypeScriptエンジニアの需要は高くフリーランスの方や転職ををする方にとってはとても有利になりますし、高単価も狙いやすいです。JavaScriptのフレームワークやライブラリが使用できる
JavaScriptで使用されることが多いフレームワークのVue.jsやAngular、ライブラリのReactなどはTypeScriptでも使用することができます。AngularにおいてはTypeScriptベースで作られたフレームワークです。TypeScriptのデメリット
メリットが多いTypeScriptですが、デメリットもあります。学習コストが高い
TypeScriptはJavaScriptと文法が似ていて、JavaScriptと同様のプログラムで動く場合もあるため、JavaScriptの経験があれば比較的習得に時間はかからないでしょう。しかし、データ型の設定やクラスを作成する必要があることを考慮すると学習コストは高いといえますし、JavaScriptの経験がない方にとっても学習コストは高いでしょう。TypeScriptを使用しているサービス
-TypeScriptはGoogleの標準開発言語なので、GoogleのサービスではTypeScriptの使用率が高いです。Google以外のサービスでは、転職サービスのBizReachやLINE NEWSなどでTypeScriptが使用されています。最近では、ベンチャー企業でもTypeScriptの使用率は上がっているため今後TypeScriptを使用したサービスがさらに増えていくでしょう。
