フリーエンジニアは稼げるのか?独立までに知っておきたい年収事情

フリーランスは実際のところ会社員よりも稼げるのか?誰もがフリー転向前に考える疑問だと思います。フリーエンジニアの実際の収入を元にフリーランスの年収事情をお伝えします。

目次

  1. エンジニアの平均年収はどのくらい?
  2. フリーランスエンジニアと会社員エンジニアの違い
  3. フリーランスエンジニアが目指すべき年収はいくら?
  4. フリーランスエンジニアが年収を上げるために必要なこと
  5. まとめ

エンジニアの平均年収はどのくらい?

平成29年発表の「賃金構造基本統計調査」をもとに概算すると、会社員エンジニアの平均年収は20代男性で約390万円、30代男性で約560万円、40代男性で約650万円となっています。

一方で、すべての職種を含めた平均年収は20代で約340万円、30代で約490万円、40代で約600万円程度です。

もちろん会社規模や経験年数などによって年収は上下しますが、こうして見比べてみると、会社員システムエンジニアの年収は比較的高い傾向にあるといえます。

(参照元:https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00450091&tstat=000001011429&cycle=0&tclass1=000001113395&tclass2=000001113397&tclass3=000001113405

フリーランスエンジニアと会社員エンジニアの違い

同じエンジニアでも、フリーランスと会社員では大きく異なります。働き方や案件取得方法なども違いますが、一番の違いといえばやはり「お金」でしょう。

一口に「お金」といっても、毎月得られる収入が変わるだけではありません。会社員からフリーランスに転向することで、以下の点が変わります。

・労働の対価が「給与」から「報酬」に変わる

・税金の計算方法や支払うタイミングが変わる

・社会保障が手薄になる

上記のようなお金にまつわる違いが、一般的に「会社員は安定している」「フリーランスは不安定」といわれる所以になっています。それぞれの違いについて詳しく見ていきましょう。

収入の違い

フリーランスエンジニアになると、会社員のときとは収入に対する考え方が変わります。

会社員は、労働の対価として会社から給与を受け取ります。俗にいう「サラリーマン」の「サラリー」とは、給料や月給を意味します。つまり、サラリーマンとは「会社から給与を得る人」という意味になります。

一方で、フリーランスになると会社との雇用関係がなくなるため、給与もなくなります。労働の対価として受け取るお金は「報酬」となり、呼び方も変わります。

会社員エンジニアならば、会社から給与を受け取ります。しかしフリーランスエンジニアになると、報酬として案件ごとに対価を受け取ることになり、毎月決まった金額が保証されているわけではないのです。案件が終了してしまえば当然、フリーランスエンジニアの報酬はなくなり、新しい案件を獲得しなくてはなりません。

税金に関する違い

フリーランスエンジニアになると、会社員のときと比べて税金の仕組みも変わります。これまで会社が代行してくれていた確定申告や納税を、すべて自分で行うことになります。

フリーランスが働いて得たお金が「報酬」になることは前述の通りですが、税務において報酬は「事業所得」となります。そして、事業所得に対して住民税や所得税といった税金が発生します。

フリーランスとして活動する際に気になるのは「どれくらい税金を支払うのか?」という点でしょう。会社員は給与から天引きされていましたが、フリーランスは自分で納税する必要があります。納税するタイミングが異なるので、フリーランスは納税額を計算して準備しておかなければなりません。

所得税

フリーランスが納めるべき税金の一つに、「所得税」があります。所得税の計算式は、以下の通りです。

所得×税率=所得税

ここでいう所得とは、報酬全てを含めるわけではありません。報酬から経費と控除金額を差し引いた金額となります。また、税率は報酬額によって異なりますので、詳しくは国税庁HPをご確認ください。(参照:国税庁「No.2260 所得税の税率」 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2260.htm

住民税

地方税の一つである「住民税」も、フリーランスが納めるべき税金です。住民税の計算方法は、以下の通りです。

・所得割の場合

課税所得金額×所得割税率-控除金額=住民税

住民税の金額は、地方自治体ごとに定められている「所得割税率(市町村民税は6%、道府県民税は4%)」によって変わるため、全国一律というわけではありません。

社会保障の違い

フリーランスと会社員では、社会保障の面でも大きく変わってきます。双方を比べると、ケガや病気で働けなくなったり、高齢になったりした際に手厚いのは会社員でしょう。

会社員の場合は、以下の社会保障があります。

・雇用保険、労災

・健康保険協会(または組合)

・育児休業給付金

・厚生年金

・有給休暇

会社と雇用関係を結ぶ会社員なら、退職すれば雇用保険から補償が受けられますし、仕事中にケガをすれば労災(労働者災害補償保険)により治療費などをカバーしてもらえます。しかし雇用契約を結ばないフリーランスの場合、このような補償は受けられません。また、最近では男性の取得者も増えている「育児休業給付金」ですが、こちらは雇用保険から給付されるため、そもそも雇用保険のないフリーランスには適用されません。

フリーランスの場合は、国民健康保険に加入するのが基本となります。会社員には病気やケガで働けない場合「傷病手当金」が支給されますが、フリーランスが加入する国民健康保険にはそうした手当はありません。

このように会社員と比べてフリーランスは、万一の際の社会保障が手薄といわざるを得ず、フリーランスに転向する際、本人や家族が心配する点でもあります。

さらに、年金の面でも違いがあります。会社員は厚生年金に加入しているため、将来は国民年金と厚生年金の両方から年金を受給できます。しかしフリーランスには厚生年金がなく、国民年金のみの受給となります。

フリーランスは自分で保障を準備する

会社員と比べると、確かにフリーランスの社会保障は心許ないものです。しかし、だからといってフリーランスは不安定だと悲観することはありません。フリーランスを対象とした保険もありますし、社会保障と年金についてあらかじめ備えておくことで、安心して働くことができます。

また、フリーランスには会社員と違って定年退職がありません。年金を受給する年齢になっても、自分の能力でお金を稼ぐことができるのです。

年金だけに頼らず、いつまでも現役で仕事ができる点は、会社員にはない大変魅力的なポイントといえるでしょう。

フリーランスエンジニアが目指すべき年収はいくら?

雇用保険や健康保険など、会社員時代に支払っていた社会保険料の合計は、給与の30%にも上りますが、半分の15%は会社負担でした。この会社負担分や、有給休暇や福利厚生など、給与以外に受け取っていた非金銭的報酬を考慮し、さらに経費や退職金などまでを含めると、フリーランスが会社員時代と同じ水準を維持するためには、会社員時代の給与の3~5割増しの収入は確保したいところです。

フリーランスエンジニアが目指すべき月収は、以下のように計算するとよいでしょう。

1.会社員時代の平均年収を算出する。

2.平均年収の3~5割増しの金額を算出する。

3.2の金額を12で割る。

また、フリーランスになると報酬や月収はもちろんですが、節税することも大事です。会社員では行いにくい節税は、フリーランスならではのメリットといえます。

税金額は利益に対して課せられるものです。そして利益とは、収益から経費を差し引いた額となります。つまり、経費にできるものは可能な限り経費として計上しておけば、額面上の利益が減り、節税につながるのです。

経費は、フリーランスが仕事を行ううえで発生した費用のことを指します。フリーランスとして活動する際は、経費にできるものとできないものをしっかり把握しておきましょう。

フリーランスエンジニアが経費にできるもの

青色申告で確定申告を行う場合、以下のものを経費として計上できます。

〇仕事場所を確保するための費用

・地代家賃:レンタルオフィスや事務所の家賃。自宅をオフィスにする場合も適用可。

・水道光熱費:自宅で仕事をする場合、按分(あんぶん)をかけて計上します。

・給料賃金:従業員を雇ったときに発生するお給料です。

〇営業するための費用

・広告宣伝費:名刺や自分を宣伝するためのチラシ作成代など。

・接待交際費:仕事の取引先と飲食したときに発生した飲食代。

・旅費交通費:取引先への訪問や納品など、仕事のために発生した交通費。

〇仕事をするための費用

・新聞図書費:業務で必要な書籍の購入など。

・通信費:書類の郵便料金や仕事用の携帯代、インターネットのプロバイダー契約料など。

・外注工賃:自分で仕事を外注した際に発生する料金。

〇その他

・消耗品費:プリンターのインクや文房具など。

・減価償却費:仕事用の車やパソコンは、耐用年数に応じて分割します。

・支払手数料:銀行の振込手数料など。

・租税公課:個人事業税や、仕事用の車両に対する自動車税、印紙税など。

これらの諸費用は、あとで経費として計上するためにメモなどに書き残しておき、レシート類も捨てずに保管しておきましょう。

フリーランスエンジニアが経費にできないもの

仕事に関わるさまざまな費用が経費になる一方で、経費にできないものもあります。フリーランスになると「これは経費になるのか?」と悩むケースがあるものです。

経費にできるかどうかを判断するうえで、「その費用が売り上げに直結しているのか」「その費用がなければ、仕事ができないか」の2点が重要となります。

たとえば、プライベートでしか着ないスーツや友達との飲食代、友達に出した年賀状などは経費にできません。一方で、仕事用のスーツや取引先との飲食代、顧客への年賀状などは経費となります。

フリーランスエンジニアが年収を上げるために必要なこと

フリーランスになれば会社の評価は関係なく、自分の実力次第でより高い年収を目指せます。会社員には安定感や補償の手厚さといったメリットがありますが、その分フリーランスには「会社員よりも高い年収を目指せる」という希望があります。

ここからは、一般的に高収入といわれる年収800万円~1000万円を目指す方に向けて、目標を達成するために必要なポイントをご紹介します。

年収800万円以上を目指す人へのアドバイス

年収800万円というと、月収に換算するとおよそ70万円になります。

まずフリーランスで年収800万円以上を目指すなら、会社員時代のように「上司からいわれたことを忠実にこなす」という考え方は捨てるべきでしょう。仕事のスタイルや営業方法など自分で主体的に考えて動き、クライアントが期待する以上の仕事をすることが必要です。

また、優れたフリーランスエンジニアとして活躍するためには、日頃のスキルアップが欠かせません。知識や経験が豊富なら案件の選択肢も広がり、より高単価な案件にチャレンジできます。現在のスキルに満足せず、確固たる向上心を持って自己研鑽に励みましょう。

年収1000万円を目指す人へのアドバイス

年収1000万円といえば、月収にしておよそ80万円となります。ハイクラスの代名詞ともいえる年収1000万円は、フリーランスの中でも達成できる人はそう多くはないものの、実現している人がいるのも事実です。

年収1000万円を達成するためには、本気で仕事を取りに行く姿勢はもちろん、経営者的な視点で考える力も重要となってきます。クライアントの意思を汲み取り、クライアントの売り上げに貢献できるよう思索・提案する能力があれば、自身の市場価値を高め高収入につながるでしょう。

会社という肩書きのないフリーランスでは、その人自身を評価されます。つまり仕事の成果はもちろんのこと、人柄や姿勢が売り上げに直結するといっても過言ではありません。

実際に年収1000万円を達成しているフリーランスの人は、謙虚な人が多いものです。自分の現状に満足せずスキルアップを続け、高い成果を出し続ける必要があります。

とはいえ、仕事を詰め込みすぎると疲弊してしまい、モチベーションの低下や思わぬミスが発生しかねません。年収1000万円以上稼ぐフリーランスは大抵、仕事だけでなく息抜きにも本気で取り組み、上手に公私のバランスを保っているものです。きちんと自己管理ができることも、高収入を目指すうえで欠かせない能力といえます。

上述の通り、会社員とフリーランスでは大きな違いがあるため、転向の際は、誰もが一度は不安になるものです。「フリーランス未経験だから不安」「どうやって仕事を見つけたらよいのか分からない」という方は、フリーランス向けの案件紹介サービスを利用するのがおすすめです。

たとえばFAworksでは経験豊富なコンサルタントに相談できるうえ、案件の紹介料や手数料が無料です。フリーランスになりたてでも気兼ねなく相談できるので、ぜひご活用してみることをおすすめします。

まとめ

会社員エンジニアとフリーランスでは、収入はもちろん税金や社会保障なども大きく異なるため、独立前に十分備えておくことが大切です。特に収入面においては、自らの市場価値を高めることがそのまま高収入に直結します。会社員時代よりも高収入を目指すなら、現状のスキルに甘んじることなく、向上心を持って自己研鑽に取り組みましょう。