フリーランスは失業保険を受けられる?働けないリスクに備える方法も紹介

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

      2019/09/19

新しい働き方としてフリーランスを目指す人が増えています。会社退職後に失業保険をもらいながらフリーランスとして経験を積みたいと考える方もいるでしょう。しかし会社員と同じような補償を受けることはできるのでしょうか。

本記事では、事前に確認しておきたいフリーランスの失業保険や働けないリスクに備える方法を紹介します。

失業保険の制度とはどんなもの?

今まで会社員として働いた経験がある方であれば、失業保険という名前を一度は聞いたことがあるはずです。しかし詳しい内容までは知らない、という方も少なくないでしょう。そのため、まずは基本となる失業保険制度のしくみを説明します。

失業保険=雇用保険の失業手当のこと

実は「失業保険」という名称の保険は存在しません。会社員が加入しているのは、公的保険のひとつである雇用保険になります。これは仕事をしている私たちの雇用安定と就職促進を目的として、補助してくれる制度のことです。失業した場合には失業手当(正確には雇用保険の「基本手当」と呼びます)を国が支給してくれます。また教育訓練を受ける場合に支給される給付金も雇用保険からのお金です。

雇用保険のしくみとは

雇用保険の基本的なしくみとしては、企業に雇用されている会社員は毎月の給与から自動的に保険料を支払うようになっています。給与明細を確認すると、雇用保険料という項目で金額が引かれているのでわかるようになっています。
そしてさまざまな理由で退職することになったときに、生活に困らないよう、次の仕事が見つかるまで一定期間、失業手当が支給されます。

会社を退職してフリーランスになったら失業保険は受けられる?

安定した会社員をやめてフリーランスとして仕事をしていこうと考える場合、まず気になるのが、「今の会社を退職したら失業手当はもらえるのか?」ということだと思います。
結論から言うと、実際に失業手当を受けられるかどうかは個別のケースによりますが、基本的には難しいと考えた方がよいでしょう。理由は、失業手当のしくみに関係します。失業手当をもらえる条件は以下になります。

条件1:(辞職、会社都合等で)離職していること
条件2:雇用保険の被保険者期間が12か月以上あること
条件3:就職する意思と能力があること
条件4:求職活動をおこなっていること

つまり、「現在仕事をしておらず」かつ「仕事を探している」状態である必要があります。ところが、フリーランスとして仕事をしている場合、「現在仕事をしておらず」の条件を満たさないため、失業手当をもらうことができません。もしその期間仕事を受注していなかったとしても、なんらかの活動をしていると、やはり条件を満たさないとみなされてしまいます。そのため、フリーランスを目指して退職する場合は失業手当をもらえないと考えた方がよいでしょう。

フリーランスが雇用保険に加入して失業保険の対象者になれる?

では、フリーランスになった後、自ら雇用保険に加入して失業手当をもらうことはできるのでしょうか。これも結論から言うと、フリーランスは雇用保険に加入できず、失業手当ももらえないということになります。なぜならば、雇用保険は企業で働く人を前提にした保険制度だからです。そのため、企業で定期雇用されることをやめたフリーランスという仕事の形態では、雇用保険に加入できず、結果として失業手当も受けられないのです。

フリーランスは働けないリスクにどのように備えればよい?

雇用保険に加入できず、失業手当をもらうことができないフリーランスが働けなくなるリスクに備えるためにはどのような方法があるでしょうか。代表的なものを紹介します。

保険や共済に加入する

ひとつめの方法は、フリーランスの方が加入できる保険や共済に加入することです。国の雇用保険には加入できなくても、民間企業や公的な組織が運用する制度を利用することで、仕事ができず収入を得られないリスクに備えることができます。

例えば、クラウドソーシング大手のランサーズが幹事企業をつとめるプロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会(以下、フリーランス協会)では、会員を対象にした所得補償制度を設けています。同協会はフリーランス向けの支援を行っている一般社団法人で、クラウドソーシングのクラウドワークスや転職支援・人材派遣などを行うパーソルグループが会員となっています。
所得補償制度は任意加入で、加入すると病気やけがで仕事ができなくなった場合に保険金を受け取ることができます。所得補償保険、団体長期障害所得補償保険、傷害総合保険、団体総合保険の4種類があります。
協会一般会員(年会費1万円)になることが前提の保険ではありますが、フリーランス向けをうたった初めての補償制度であり、賠償保険やイーウェルが提供する福利厚生サービスWELBOXも自動付帯になっているので、保障以外のことも含めて会社員と近い待遇を受けたいと考える方におすすめです。(参考:フリーランス協会 所得補償制度

もうひとつ、中小企業基盤整備機構(以下:中小機構)が提供する小規模企業共済があります。
これは、フリーランスに限らず個人事業主や小規模企業の経営者を対象にした退職金制度です。

・国の機関(中小機構)が運営しているので安心感がある
・掛け金は全額所得控除できるので節税効果がある
・けがや病気で働けなくなったときに低金利で借り入れができる

という利点があります。全国で100万人以上が加入しています。
(参考:中小機構 小規模企業共済

フリーランスのなかでも特に結婚して家族がいる方は、お子さんのことや将来に備えて上記のような保険や共済などの制度は検討した方がよいでしょう。

貯金をする

リスク回避のため、自分自身で貯金をするという選択肢もあります。フリーランスは収入を安定させることが難しいため、なんらかの貯金・貯蓄は必ずしておいた方がよいでしょう。
最近では、スマホアプリで手軽に貯蓄や投資ができるサービスも多数出ています。お金の管理があまり得意ではない方でも自動的にお金が引き落とされるようになっているので便利です。
例えば、ネストエッグが提供するアプリの「finbee(フィンビー)」は、クレジットカード払いの端数を貯金することができるので、意識せずに貯金をすることができます。ほかにも毎月の積立貯金や「運動したら貯金」「コンビニに行ったら貯金」など自分が決めたルールに合わせて貯金できる設定もできるので、なかなかまとまった金額を貯金するのは難しいという方におすすめです。
またiDeCo(イデコ)に加入するのもよい選択肢です。これは個人型確定拠出年金と呼ばれるもので、自分で掛け金をかけて増やす年金という位置づけのものです。フリーランスは「国民年金の第1号被保険者」という加入区分になり、月額6.8万円までかけることができます。掛け金や年金受け取りに税制優遇が受けられるのが特徴です。節税対策として加入したとしても十分メリットがあります。ただ60歳までは掛け金を引き出せないことや、運営管理手数料が金融機関ごとに異なるなどのルールがあるので、事前にきちんと情報収集することをおすすめします。(参考:個人型確定拠出年金
2019年に大きな話題になった「老後2000万円問題(年金だけでは生活できず2000万円を自分で用意する必要があるという報告書が金融庁から出て問題になった)」でも触れられていたように、今は貯金だけでなく投資も含めて資産運用を考えることが求められるようになっています。安定した会社員でさえそうなのですから、フリーランスの方はなおさらです。

株や積極的な投資は難しいという方も、掛け金と運用商品を自分で決められる(掛け金:月額5,000円~)個人型確定拠出年金(iDeCo)を検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

あなたがフリーランスとして働くという選択をするのであれば、失業手当をはじめ安定した国の補償制度が受けられないことに対する手立てを考えることは不可欠です。
リスクに備える保険や将来を考えた貯金など、万が一の時に困らないように、自分ができる対策をきちんと確認しておきましょう。

 -ビジネス, フリーランス, ,

FAworksではプロのコンサルタントが案件をお探しします

  関連記事

フリーランス必見!バーチャルオフィス選びのポイント

独立してフリーエンジニアになった皆さんは、普段どこで働いていますか?フリーの働き方は文字通り自由なの

フリーエンジニアに名刺は必要?

仕事をする上で名刺は欠かせない、名刺はビジネスマンとして当然持っておくものだ、そんな風に思っている方

絶対に使わないと損!エンジニア向けタスク管理ツールまとめ

エンジニアとしてスキルアップしていくためには、自身で快適な労働環境を作り、効率的に作業を行わなければ

営業マンからエンジニアへ~Part 2~

営業マンからエンジニアへ~Part 1~

こんにちは、営業マンとしてエンジニアの皆様に面談でもっとアピールをしていただくために 「面談NGある

フリーエンジニアの契約方法にはどんな種類がある?

【関連リンク】 ❏フリーエンジニアの収入は給料(給与)ではなく報酬。その違いは? ❏フリーエンジニア

フリーランスプログラマになったら保険はどうなる?

【関連リンク】 ❏フリーエンジニアにおすすめの交流会・勉強会の存在 ❏フリーランスプログラマとして知

フリーランスはつらいよ。「フリーランスを辞めようかな」と本気で迷う7つの瞬間

会社を辞めてフリーランスになったは良いものの、思った以上に辛い。 一握りの「成功するフリーランス」の

フリーランスエンジニア必見!スキルシートの書き方で押さえたいポイント

これからフリーランスのエンジニアとして活動していこうという方にとって、自分の能力を相手に示すスキルシ

【連載】今さら聞けないフリーエンジニア用語②

こんにちは! 連載2回目の「今さら聞けないフリーエンジニア用語」です! 今回は「Ruby」「Scal

フリーランスエンジニアは税理士をつけるべき?

【関連リンク】 ❏フリーランスプログラマとして知っておきたい請求書のこと ❏フリーランスプログラマに