フリーエンジニアの契約方法にはどんな種類がある?

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      2018/12/27

 

フリーランスで働くエンジニアは、会社と契約を結んで仕事をすることが多くなります。その契約にはいくつか種類があるのをご存知でしょうか。フリーランスだからこそ、契約内容の確認は自己責任となります。契約についての理解を曖昧にしたままでいると、思わぬトラブルが起こることもあります。しかし、契約の基本を知っておけば、それぞれへの理解はさほど難しいものではありません。今回は、フリーエンジニアが知っておきたい契約の種類についてご説明します。

フリーエンジニアが契約について知っておく重要性

フリーエンジニアは、会社と業務委託契約を結んで仕事をすることが多々あります。契約の内容をきちんと理解していないと、後々トラブルになりかねないので注意が必要です。また、契約書に慣れていないフリーエンジニアは、気づかないうちに自分に不利な契約を結んでしまっている場合もあるため、これを機に正しい判断ができるようにしっかり学んでおきましょう。

契約方法は大きく2種類

フリーエンジニアが関係する業務委託契約には、大まかに「準委任契約」と「請負契約」の2種類があります。それぞれ、報酬に関わる要件や、契約解除の要件などに違いがあるので、契約の際にはしっかり確認しておきましょう。準委任契約ならば「〜を委任する」、請負契約ならば「〜を請け負う」などの文言が契約書に書かれています。

準委任契約

準委任契約は、主に仕事を受ける人が業務の処理行為を約する際に用いられる契約です。何か成果物を完成させるのではなく、発注者から依頼された業務処理を滞りなく行うことで報酬が支払われます。よって、システムの提案や設計をする案件で準委任契約を結ぶことが多いです。成果物による報酬でないとはいえ、いい加減な仕事内容ではいけません。準委任契約の場合、仕事を受ける側は「善管注意義務」を負います。通常期待される程度の注意を払って仕事を行う義務です。仕事の内容に不備が多く、善管注意義務違反を問われる場合には、発注者から損害賠償を請求されたり、契約を解除されたりすることも考えられます。

請負契約

請負契約は、仕事を受ける人が、その仕事を完成させることを約する契約です。システムを実際に開発する案件で用いられることが多いです。この場合、仕事の完成をもって役務完了とみなされるので、発注者の依頼通りの成果物を納品することで報酬が支払われます。納品物の質が発注者の求めるレベルに達していないとみなされた場合、または欠陥がある場合、報酬が支払われないことや、さらには損害賠償請求や契約解除をされることも考えられます。納品の段階になってトラブルにならないよう、必ず事前に完成形のイメージを明らかにしておきましょう。
契約解除については、発注者側のみ、請負人(仕事を受ける人)に損害賠償をすることで契約解除することができるとされています。

場合によっては会社と雇用契約を結ぶパターンも

フリーランス=業務委託ではありません。ここで今一度言葉の整理をしておくと、フリーランスとは、被雇用者ではない個人事業主などを指します。一方、業務委託とは、フリーランスなどの個人が、ある会社に対して仕事を行う際に結ぶ契約形態です。フリーランスならば必ずしも業務委託契約を結ぶ、というわけではありません。
中にはフリーランスで仕事をしながら、ある会社とは雇用契約を結んでいる、という人もいるでしょう。雇用契約を結んでいる会社が副業を認めていれば、会社に雇われながらフリーランスとしての活動も同時にする、ということが可能です。最近は副業を認める会社が増える傾向にあるので、これからは会社員とフリーランス、二足のわらじを履くケースがますます増えていきそうです。

フリーエンジニアの契約で考えられるトラブル

フリーランスとして働くからには、自分の身は自分で守れるようになりたいものです。あらかじめ起こり得るトラブルについて知っておくことで、防げるようにしましょう。

まず考えられるのが、書面にきちんと残しておかなかった場合のトラブルです。メールや電話などで依頼内容を聞き、書面での契約書がないままに仕事を始めてしまう場合も少なくありません。堅苦しい契約書は読むのも難しいし、発注側の会社も特に契約書を送ってこなかった、と言って契約書を残さずにいると、後で「言った、言わない」のトラブルになりかねません。トラブルになった際に解決するのも難しくなります。きちんと契約書を出してくれる会社とそうでない会社がありますが、契約書がない場合は「契約書を交わしたい」とこちらから申し出るようにしましょう。

また、契約書があっても、いざ仕事が始まると契約の際にはなかった作業が追加される、ということもあります。例えば、システム開発の途中で、設計通りだとうまくいかないことが分かり仕様を変更した、発注者から新たな要望が出てきた、ということは実際の現場では少なくありません。仕事を受ける側としては、納期もあるので精一杯相手の要求を聞いて仕事をすると思います。しかし、後になって追加分の支払いを請求しても契約当初の金額しか払えない、と言われることもあります。仕事の忙しさに手一杯になってしまいがちですが、契約時当初と仕事内容が変わった場合は、その都度契約を見直して、あらためて契約書を交わしましょう。

契約書にも注意すべき

契約書をもらったら、まずはそれが「準委任契約」なのか「請負契約」なのかを把握しておきましょう。先ほども触れましたが、準委任契約ならば「〜を委任する」、請負契約ならば「〜を請け負う」などの文言が契約書内にあるはずなので、契約の種類が明記されていなくても判断できます。

請負契約ならば完成形はどんなものなのか、両者で同じイメージを共有できているか、などが契約書に客観的に記載されているかもチェックしておきましょう。

また、納期についても認識のズレがないように、契約内容を確認しましょう。例えば、「○月○日まで」というのは、当日も含めるのか、そうだとしたら当日の何時までなのか、ということも明らかにしておくと良いでしょう。こちらは遅延したつもりはないのに、発注者から遅延とみなされてしまうかもしれません。契約書の文言を見たうえで、認識のズレがないか再度確認するのが大切です。

そして意外に見落としてしまうのが、交通費などの諸経費の支払いについてです。例えば発注元の会社で作業を行う場合、あらかじめ合意した報酬金額の中に交通費が含まれているのか、それとも別途支払ってもらえるのか、確認が必要です。細かいところですが、ここで行き違いがあると経費を差し引いた報酬が思ったより少なかった、ということもあります。

まとめ

メインの仕事を一生懸命にやるあまり、契約については無頓着であったり、忙しすぎて確認を怠ってしまったりすることがあると思います。しかし、契約時に自分が不利な契約になっていないか、フリーランスだからこそ自己責任でしっかりと確認する必要があります。特に理解しないまま、なんとなく仕事を進めてしまうのは一番危険です。
後々トラブルになる前に、疑問に思うところは事前に発注者へ確認する、押さえるべきポイントが分からなくて不安な場合は第三者に聞くなどし、納得してから契約しましょう。もしもトラブルになってしまった場合には、一人で抱え込まずに弁護士に相談するのもひとつの方法であると覚えておいてください。
契約についてしっかり理解して、スマートに業務を進められるフリーエンジニアを目指しましょう。

 -ビジネス, フリーランス

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