プログラマが20代のうちにやっておきたい11のこと
2020/08/31
プログラマであれば、誰しもが耳にしたことがある「プログラマ35歳定年説」「転職の35歳限界説」という言葉。
もちろん、中には「35歳定年説など存在しない」という意見も多く存在しますが、それでも今20代のプログラマとして活躍している人にとっては、今後ある程度年齢を重ねた時に自分がどうあるべきか、気になるところではありますよね。
この記事では、30代になってから後悔しないキャリアを積めるように、20代のうちに何をしておくべきか、エンジニアの方々の意見をまとめてみました。
技術面
1.基礎・汎用性の高いスキルを伸ばす
「今いる会社の中でしか通用しないスキル」ばかりに取り組んでいませんか?
今の環境から、例えどんな変化が起きたとしても生き抜いていけるよう、何より大切なのは基礎固め。
その上で、社外でも通用する汎用性の高いスキルを伸ばすように心掛けると良いでしょう。
2.20代前半のうちに、他の言語やハードウェアに関しても理解を深めておく
ひとつの言語に打ち込むのも良いですが、他の言語も経験しておくと、共通点や「プログラマとして大切なこと」に気付きやすくなります。
更に、ハードウェアのことを理解している人としていない人とでは、学習しようとする内容やコードにも差が出ると言われています。言語ばかりを見つめるのではなく、たまにはハードウェアにも目を向けましょう。
3.20代後半までに、特定の分野を極める
汎用性の高いスキルのうち、小さな分野で良いので、自身の得意とする「専門分野」を作っておきましょう。
「私はこれが得意だ」「ここの分野に関しては極めた」という分野があれば、後々転職や独立を考え始める時にも活かせる要素になります。
4.良書をたくさん読む
基礎固めをするうえでも、プログラマ的思考をしっかりと身に付ける上でも、自らの分野に限らず「良書」と呼ばれる本をたくさん読んでおきましょう。
人材スキル面
5.全力で打ち込む
スピードを意識して、常に全力で打ち込む。
単純なことですが毎日繰り返すことで、自然と「当たり前に」こなせる量や質が、他の人と差が付いていきます。
体力のあるうちに、自身の体力の限界やキャパの限界を知る経験を何度もしておくと、打たれ強くなり、その後大抵のことは苦でなくなるでしょう。
20代のうちに100のキャパシティを作って、30代になって80にするのと、20代のうちに50までしかキャパシティを伸ばさず、30代になって45にするのでは、30代になってから感じる「余裕」が違います。
「余裕がない」と感じるギリギリの経験が、後々の成長に繋がります。大変な思いは20代のうちに買ってでもしておきましょう。
6.他の分野の業務を経験しておく
会社によっては、新人研修の際に「エンジニアでも営業の経験をさせる」という文化が存在するところまであります。
「エンジニアに営業をさせるなんて」と批判は多いですが、実は若いうちに営業など他の業務を経験しておくことは、実は後々役立つ可能性が高いです。
将来どのようなキャリアを考えているかによって、どのような他業務を経験しておくべきかに違いがありますが、特に独立や起業を視野に入れている人は、下記の業務は役に立つでしょう。
- 営業:フリーランスになってから、委託をしない限り嫌でも必要になります。また、営業経験は人とのコミュニケーションに慣れる上でも非常に役立つので、あまり毛嫌いせずにやっておくが吉です。
- 会計・財務:独立・起業をする場合には、特に避けて通れない分野です。たとえ自身の仕事に関係がなくても、財務諸表くらいは読めるようになっておくと、将来役に立つでしょう。
- マーケティング:自身でプロダクトを作ろうと考えている人にとっては不可欠な視点です。独りよがりなプロダクトを作らないためにも、マーケターがどのようなことを考えて日頃仕事をしているのか、仲良くなって色々教えてもらうと良いかもしれません。
20代に何を経験しているかで、30代での行動の幅が変わります。 エンジニアとしての職種経験以外にも、トライしておきましょう。
7.プロジェクトやタスクの計画を立てることに慣れる
プレーヤーとしての毎日の仕事でも、様々な期限付きの「タスク」が発生していますよね。
計画し、期限通りに物事を進める経験に慣れること。 上手く行かない時に、何が・どこが原因で上手く行かないのかを見極め、対処すること。
これらの作業に慣れることで、後々マネージメントをする側になった時にもかなり役立ちます。
8.積極的に後輩を教える
「教える」という行為は、理解して初めてできること。 教えることは、自らが学べる非常に良い機会でもあります。
更に、30代になってからマネジメント職に立ってキャリアアップを図っていく上でも、人を教えたことがある人とない人では歴然とした差があります。
「新卒の後輩が来た…」と面倒に思うのではなく、積極的に教える経験をしておきましょう。
9.英語を勉強しておく
他のプログラミング言語についても同様に言えることですが、吸収力に関しては20代のうちの方が圧倒的に良いです。
30代になってから何か新しいことを学習しようとすると「昔はこんなに物覚えが悪くなかったのに…」などと落胆してしまう人は多いもの。
プログラマ・エンジニアは、日本に限らず世界中に存在します。
今後グローバル化が進んで、国を超えたプロジェクトが舞い込んできたとしても恐れずに済むよう、今のうちに最低限英語は勉強しておきたいですね。
10.仕事以外でも、手当たり次第色々なことを経験する
人材スキルは、仕事の場だけで磨かれる訳ではありません。
友人と旅行をしたり、趣味でブログを書いてみたり、新しく何かを始めると必ずそこには新たな発見があります。
誰かの真似ばかりをしようとするのではなく、自分の「好き」に敏感になって出来る限り色々なことを経験してみましょう。
意外なところでオリジナリティが生まれ、「あなたらしい生き方」や「あなたらしい働き方」に繋げることができるかもしれません。
その他やっておきたいこと
11.転職・独立に向けての情報を集めておく
特に、転職・独立を推奨している訳ではありません。ただ、
- 業界の水準で自分は今どのくらいの立ち位置にいるのか?
- 明らかにもっと良い待遇で採用されるのに、損をしていないか?
- キャリアアップに活かせる、もしくは時代のニーズに合う動きができているか?
- 今後自分にはどのようなキャリアのステップアップが考えられるか?
これらを自身で把握するためにも、業界全体でどのような情報や求人が飛び交っているかを把握しておくことは、とても大切です。
20代のうちから、30代以降どのような働き方がしたいのかを思い描いておくと「定年説」や「限界説」などといった言葉も特に怖く感じなくなるでしょう。
おわりに:20代の「一生懸命な経験」は無駄にはならない
以上、「プログラマが20代のうちにやっておきたいこと」として、特に大切なことを10に絞ってお伝えしました。
20代のうちに、普段の仕事以外の分野にトライしておけばしておくほど、その後の視野が広がり、仕事の幅が広がる可能性が高まります。
折角体力が余り余っている20代。
一度過ぎると二度と取り戻せない若さ。
後悔のないように、がむしゃらに色々挑戦してみてはいかがでしょうか。

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